審美治療とは
審美治療とは、見た目を美しくする、歯を白くするだけではありません。通常の歯科治療(虫歯や歯周病の治療)と合わせて、歯の審美性、機能性の両方を高めていくことを目的とした、総合的な歯科治療です。
当クリニックでは、まずカウンセリングを通して、患者さまのご要望を伺います。その後、患者さまのお口の中を検査させていただき、虫歯や歯周病、噛み合わせなどに問題があった場合、まずその治療から始めていきます。
審美治療を行なうことにより、「口元がきれいになり、人前で笑うことに抵抗がなくなった」などの日々のストレスやコンプレックスから解消されるだけでなく、歯を治すことによりお口の機能を改善でき、「食事がしやすくなった」「良く噛めるようになったから、胃腸の調子も良い」などのQOL(生活の質の向上)の向上にもつながります。
また、歯の機能性に問題のない方には、歯のホワイトニングやクリーニングなど、より歯を美しくする治療をご提案することが可能です。
いずれも、美しく健康的な歯を、継続的に使用できることを前提にした治療計画を立て、治療を行なっております。
審美治療と歯周病治療
「審美治療」と「歯周病治療」には深い関係があります。
歯周病治療をせずに被せ物をすることは、再度虫歯や歯周病になるリスクが高いまま放置しているということです。
せっかく良い被せ物を入れ、見た目を改善したとしても歯周病になりやすくなってしまいます。
万が一、歯周病になっていた場合、歯を白くしたい、見た目の良い被せ物にしたいという患者さまのご要望だけを優先して治療することはしません。時間をかけたくないという方もいらっしゃるかもしれませんが、お口の中の環境を良い状態に戻した上で審美治療を行なわなければ、歯周病というトラブルを常にともなった状態が続いてしまいます。
そして、せっかく入れたきれいな被せ物を継続的に使用することができずに、再度治療することになるリスクが非常に高くなります。
再治療するということは、費用と時間がかかるだけでなく、結果的に、何よりも大切なご自身の歯を再度削るなど「歯の寿命を短くしてしまう」ことにつながります。
まずは皆さまのご要望と合わせて、お口の中がどのような状態なのかを調べ、しっかりとした治療計画を立てさせていただきます。
セラミック治療
「銀歯があるから人前で笑うと恥ずかしい」「前歯の歯並びが少し気になるけど、矯正するほどではない」「時間をあまりかけたくない」という方にはセラミック治療をお勧めします。
セラミック治療とは、セラミックという素材を使い、歯の詰め物や被せ物をして歯を補う治療です。セラミックは硬度が高く丈夫で、金属アレルギーの心配もない体に優しい素材です。
また天然の歯の色に近く、透過性があるので見た目も自然です。
そして、何よりもプラークがつきづらいため、銀歯などに比べると虫歯や歯周病になるリスクが低くなります。
水分(唾液など)を吸収しないため、銀歯のように「錆びる」こともなく、レジン(歯科用プラスチック)のように「劣化」することもなく、さらに長く使用しても「変色」がほとんどありません。
セラミック治療は以下のような方におすすめです。
- 白い歯にしたい
- 銀歯を天然の歯と同じように見せたい
- 歯と歯の隙間をなくしたい
- 体に優しい素材で治療したい
- 短期間で歯並びを美しくしたい
保険外診療(自費診療)にはなりますが、保険の材料である金属やレジン(歯科用プラスチック)などを使う保険内治療より、「劣化」「錆び」「変色」「汚れ」が非常に少ないため、審美的にも機能的にも非常に良い物となっております。
結果的に再治療のリスクが減り、ご自身の「歯の寿命」を長くすることにつながります。
ファイバーポストについて
ファイバーポストとは、グラスファイバーの強化樹脂を用いた、歯の土台のことです。主に俗にいう「差し歯」に使う物です。
差し歯とは、虫歯により神経を取った歯に対し、「自分の歯の根」に土台を立てて被せ物をする方法です。従来の土台の素材は主に金属でしたが、「自分の歯の根」が折れやすいという欠点がありました。この欠点を克服するために開発されたのが、ファイバーポストです。
グラスファイバーには適度なしなやかさがあり、衝撃を吸収するため、「自分の歯」が折れにくく、長持ちするのが特徴です。また、金属を使用しないためアレルギーの心配がなく、歯茎との境目が黒くなってくることもありません。
光の透過も天然歯に近いので、自然で美しい仕上がりになります。
ホワイトニング(ホームホワイトニング)
ホワイトニングとは歯を削らずに、薬剤を用いて歯を白くする方法です。当クリニックは、ホームホワイトニングを用いております。治療の流れとしては、まず虫歯がないかお口の中をチェックします。
虫歯が見つかった場合は先に虫歯治療を終わらせます。その後、歯の型採りをし、患者さまに合ったオーダーメイドのマウスピースを作製します。
その後、ご自宅でマウスピースにホワイトニング用の薬剤を入れて、一定の期間、装着していただきます。通院回数が少なく済むうえ、ご自身の都合に合わせてホワイトニングができます。薬剤の使い方や1日の使用時間などについては、事前に詳しく説明させていただきます。
※ホワイトニング効果には個人差があります。
歯肉のホワイトニング
「昔タバコを吸っていたから歯茎が黒くて気になる」という方はいらっしゃいませんか?
歯肉の黒ずみの原因の多くは、日焼けで皮膚が黒くなることと同様、「メラニン色素の沈着」によるものです。
メラニン色素は喫煙などの生活習慣により歯肉の浅い部分に沈着していきます。薬品を塗布し、新しい歯肉を再生させる「歯肉のホワイトニング」を行なうことでピンク色の健康的な歯肉を取り戻すことができます。
治療期間は約1~2週間ほどです。通院回数は基本的に最初の薬液塗布時と、1~2週間後の経過観察時の合計2回程です。
※歯肉のホワイトニング効果には個人差があります。
歯肉ホワイトニングの流れ
ステップ1:
○施術は30分の予約で行います。
○初めに歯を綺麗にクリーニングし、歯茎を消毒します。
○歯茎に表面麻酔を塗ります。
○歯肉漂白の薬剤を塗ります。(歯茎の着色に度合いにより塗る回数や時間は変わります)
ステップ2:
○施術直後は塗布した部分の歯茎がグレー色になります。
○1週間ほどは歯茎はピリピリとしたむず痒い感覚があります。
ステップ3:
○1週間すると歯茎の黒い部分が剥け、新しい綺麗な歯茎に変わります。(ピーリングと同じ原理です)
ステップ4:
○さらに1週間経つと歯茎は引き締まり健康でピンク色の歯茎になります。